日本語が正しいか正しくないかは何を基準にするのでしょうか?
2003/09/27更新

最近、「言葉の使い方で、正しいか正しくないかの基準を書いた文書といったもを
教えてほしい。」というお問い合わせが何度かありました。
いったいそういうものがあるのでしょうか?ないのでしょうか?
今持ち合わせの知識で、書いてみますが、実は私もよく知りません。
皆さまの情報を基にして、作っていきたい頁ですので、よろしくお願いします。

公的なもの
内閣告示 内閣訓令というものもあるのですが、
内閣告示と内閣訓令の違いは、内閣訓令は『命令』の意味があるので、
戦後内閣告示と呼び方を変えたのだと認識しています。
内閣告示は、送り仮名の付け方とかカタカナ表記について述べたものです。
しかし、例えば送り仮名の規則では、例が示してはあっても例の数が少ないので
実際問題としてどの規則を使えば良いか分からないことがあります。
辞書・辞典を作るとき、これに従ってはいると思いますが、
著者によって
解釈が違うので、辞書・辞典によって違いが生じています。

たぶん、これが最新だと思われる内閣告示の一覧
ローマ字のつづり方 29年 12月 9日 内閣告示 第一号
送り仮名と付け方 48年 6月 18日 内閣告示 第二号
56年 10月 1日 内閣告示 第三号
現代仮名遣い 61年 7月 1日 内閣告示 第一号
外来語の表記 H 3年 6月 28日 内閣告示 第二号

人名用漢字一覧 法務省令
常用漢字1945字の他に現在では285字が追加されています。
唯一法的強制力があるものだと思われます。
学校文法 橋本進吉の文法論をベースにしたもの。
部分的には問題があると聞いたことがあります。
学校文法の内容は、『学習指導要領』に詳しく書いてあるのかと思ったのですが、
助詞『に』と『へ』について調べていただいたところ、特に書いてなかったそうです。
学習指導要領解説』という小冊子が入手できました。
関心のおありになる方は、ご覧になって下さい。
学校文法は、小学校・中学校・高等学校の国語の教科書に
組み込まれているのですね。
各省庁でのきまり あるだろうと思いますが、見たことはありません。
都道府県・市区町村
でのきまり
条例で決まった文書の書き方とかがあると、聞いています。
でも、これも見たことがなく、詳しくは分かりません。
文献・辞書等
辞書・辞典 古文の例文を多く載せたものから、現代語のみに限定したものまで
種々ありますが、辞書・辞典は著者(あるいは著者のグループ)の個人的
見解が含まれていることがあって、多くの辞書を読み比べてみる必要が
あると考えています。
古い辞書も言葉の歴史を見るうえで、とても役に立ちます。
文法書 いわゆる著名な国文法書から、日本語教育のための文法書まで種々あります。
これも著者の意見・考えで書かれているものですから、文法書に書いてあるから
といって、全面的に正しいとは言えないかもしれません。
書かれた時代により、現代とは違ってきていることもあるでしょう。
国文法の立場と日本語教育の立場では違いがあるともされています。



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