各国の言語事情リスト

ニュージーランド編(2008年12月ニュージーランド訪問・滞在日数18日)

ニュージーランドは、
元々、先住民マウリが住んでいたところへ
イギリス人が移民してきた国です。
ロンドンの下町言葉だと言われる英語が
共通語ですが、他にマウリ語も使われています。

マウリ人も英語を使うようになり、
マウリ語の消失の危機もあったようですが、
今では、第二言語としてマウリ語も
使われるようになりました。
(相手を威嚇するときのマウリのキメのポーズ『ハカ』)

「マウリ語を話そう!」キャンペーンがあり、保育園からマウリ語を教えるところもあるそうです。

2年前からマウリ語のテレビチャンネルもでき、国歌は、マウリ語と英語の両方で歌い、
公的機関の表記は、マウリ語と英語と併記することが法律で決まっているとのこと。
マウリ語は文字を持たない言語で、現在では英語(ローマ字)表記をしているそうです。

知り合ったニュージーランド人に「第二言語は何ですか?」と聞くと、
即座に「マウリ語。」という答えが返ってきました。
完全に差別がないというわけではないようですが、オーストラリアのアポリジニとは
違った環境であるように感じられました。

しかし、現地で知り合ったマウリ人から聞いた話ですが、
純粋なマウリはどんどん減少して、ハーフ、クォーター等がどんどん増えているそうです。
文字を持たない言語といい、純粋なマウリが減少していることといい、
マウリは、日本のアイヌと似た環境にあるように思われました。
しかし、アイヌもマウリも部族間の衝突はあったようですが、
マウリはアイヌが和人と戦ったように英国人と戦ったようなことはなかったと聞きました。

因みに、マウリはどこの部族であるかがはっきりしている人は、
マウリとしての自負が強いそうです。

2008年夏旅行したウクライナの難しい民族間の問題などを思い出すと、
ニュージーランドは、とても平和な国に思えました。
「ナンバーワンにならなくてもいい、一人一人がオンリーワン。」という歌詞が過ぎりました。
もちろん、問題は山積しているんでしょうけれど。



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