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待遇表現(15)
日 本
150
コロナ関連で、専門家がテレビで解説する姿をよく見ます。
解説が終わったとき、司会者が「ありがとうございました。」
解説をしていた専門家も「ありがとうございました。」
この応答に違和感があります。

司会者が「ありがとうございました。」は当然としても、
専門家も「ありがとうございました。」は、変です。

昔、相撲解説者の神風正一さんは、解説を終えた後、「ありがとうございました。」
と挨拶されて、「失礼しました。」と応えていました。

「ありがとうございました。」「ありがとうございました。」という応答を
私はおかしいと思うのですが、ご意見をお聞かせください。
そうですねぇ。
「ありがとうございました。」と応える理由をあえて考えてみると、
「発言の機会を与えていただいて、ありがとうございました。」とでもなるんでしょうか。

神風さんの「失礼しました。」も突き詰めれば、「どんな失礼をしたのか?」と疑問が起こります。

「ありがとうございました。」「どういたしまして。」という応答を日本語教育では教えていますが、
考えてみたら、私自身は「どういたしまして。」は、あまり使っていないような気がします。
「ありがとうございました。」と言われたら、「あっ、いえ、いえ。お気になさらずに。」と答えるかなぁ・・・。
もちろん、場面によりますけれど。

結局、どう応えるかには、余り意味がないのではないでしょうか。
ただ、何となく日本人が持つ謙虚さのようなものが、見え隠れするような気がします。
私は、「ありがとうございました。」「ありがとうございました。」に慣れて
かつて違和感があったかどうかも覚えていません。

すみません。こんな回答しかできません。

由 起
日 本
149
以前インドネシア人の友人に日本語を教えていたことがあり、
そこから日本語の細かな点が気になりようになりました。

◼︎質問
「初めて知りました」という意味で「初めて存じあげました」
と言う文章をネットで見ました。
私は「初めて存じあげました」という言葉を使ったことがないため違和感がありました。
なんとなく「存じ上げております」等、知っている状態を表すイメージであったため、
「知った」という行為を「存じあげました」と表す点に、
明確な理由はないものの首を傾げてしまいました。

私が見たのはすべてTwitterで赤の他人の方が会話の中で使用されていた
「初めて存じあげました」です。

たとえばAさんとBさんがいて
A 〇〇さんをご存知ですか?
B :いいえ、はじめて存じあげました。
A 好きな漫画を羅列されている
B 〇〇という作品があるんですね!初めて存じあげました!
A 演歌歌手がテレビの出演情報を掲載
B 演歌の番組を見て初めて存じあげましたがすばらしい歌声でした!

または、ひとりごとのようなツイートで
××のドラマで〇〇という俳優を初めて存じあげました。
温かさを出す→色温度を上げる
冷たさを出す→色温度を下げる
と思っておりましたが、反対ということを初めて存じあげました。

いま一つ、ご質問の意味が分かりません。なんとお答えすれば良いか・・・・・。
ですが、たくさん使用例をお示しいただいたので、それぞれについてコメントしますね。

『存じあげました』ですが、そもそも『存じあげる』を、私は特別な敬意を払う人に対してしか
使わないので、日常生活で使うことは滅多にありません。
でも、使ってみると、
「○○さんが、私が働いている会社の社長の奥さまだと、あのときはじめて存じあげました。」
  うーーーん、ちょっと苦しいか??

Bの返事に違和感を覚えます。
「いいえ、昨日まで知りませんでした。昨日はじめてお会いしました。」
『 ○○さん』が、特別な敬意を払わなくてはならない人の場合
「いいえ、存じあげておりません。」もありです。
Bの返事では、文脈によっては、漫画に敬意を払っているようにも思えます。
「○○という作品があるんですね。知りませんでした。」だと自然です。
初めて歌を聞いた演歌歌手に、『存じあげる』までは、私は使いません。
「演歌の番組を見て初めて聞きましたが、素晴らしい歌声でした。」
「XXという番組で○○という俳優を初めて知りました。」
「反対だということを初めて知りました。」


和 尚
日 本
148
次の2項目、私の考え方等、間違えがございましたらご指摘ください。
1)【お+V+なさい】
「お食べなさい、お逃げなさい」は、学習者に対して、
命令形:食べろ、逃げろの【丁寧な命令形】という説明で宜しいでしょうか。

2)【お+V+ください】
「食べます。」は、「ます」形で辞書形(普通形)より丁寧な言い方と教えています。
では、「お食べください」は丁寧語であり、「ます」形よりもさらに丁寧な言い方です、
という教え方で宜しいでしょうか。
どちらも、命令というよりは、1)は目下の人に対して、2)は目上の人に対して行動を促すときに使います。

MM
日 本
147
ボランティアで外国から来た人達の日本語相談をしています。
日本に来て、もう5、6年になるアメリカ人が『おっしゃられる』をよく使うので、
注意したところ「テレビでよく聞く。とても感じの良いことばだ。」と言っています。

まぁ、それならそれでも良いかと思うのですが、でも引っ掛かります。
そのままにするか、間違いだと教えるか迷っています。
ご意見をお聞かせください。
うーーん。考えてしまいますね。
もし、その人が日本語学習に困難を感じている人なら、そのままに。
もし、日本語に興味を持っていて、深く知りたいタイプなら、間違いである理由を説明して、
でも、使用するのは、OKとする。・・・・・・・というのでは、どうでしょうか。

母国以外で暮らしている人にとって、その国の言語を吸収するのに、
テレビはとても役に立ちますので、テレビに出て来る間違った日本語については、
間違いの程度にもよりますが、あまり注意しない方が良いかと思います。

加 藤
日 本
146
テレビで「きさーま」と叫んでいるCMを見ますが、「きさま」は「貴様」と書きますよね。
かつては尊敬語だった「きさま」が、同等の人あるいは目下の人に使うようになったのは、
どうしてなのか?、またいつ頃からのことなのか?、もしご存知」でしたら、教えてください。
かつて日本に軍隊があった時代、兵士は上官から『貴様』と呼ばれていたそうです。
天皇のために命をかけて働く兵士を『貴様』と尊敬語で呼びながら、実は蔑むというギャップがあって、
現在では、同等あるいは目下の者への二人称として定着したそうです。

これは、ずっと以前に人から聞いた話で、本当かどうか分かりません。

山 川
日 本
145
私は日本語教師ではないのですが、身近な外国人から質問されて、
返事に困ることがよくあります。

先日「○○先生が見舞いにいらっしゃってくれました。」は
敬語に問題がないかどうか、聞かれて、
「いらっしゃってくれました」は間違いだと思うけれど
では、どう言えば良いか考えてしまいました。
「来てくださいました」「いらっしゃってくださいました」
のどちらが良いでしょうか。
『来てくださいました』で十分敬意は伝わると思います。
『日本語は後が大切』ですから、『いらっしゃってくれました』では台無しです。

『いらっしゃってくださいました』は、二重敬語だと思いますし、舌を噛みそうです。
でも、『いらしてくださいました』だと、私は身近で聞きなれたいるせいか違和感がありません。

『来てくださいました』では敬意が不足すると感じる場合は、
『お越しくださいました』では、どうでしょうか。

アキコ
日 本
144
テレビのコメンテーターが、「○○さんがおっしゃられていました。」
というのを聞いて、違和感がありました。
何かおかしいと思うのですが、説明ができません。
本当におかしいのか、もしおかしいならどこがおかしいか、教えていただけませんか。
はい、おかしいです。
『言う』の尊敬語は二つあり、ひとつが『言われる』、もう一つが『おっしゃる』です。
この二つの規則を両方使ったのが、『おっしゃられる』ですので、これは間違いです。

しかし、敬語は使っているうち、じわじわと敬意が目減りするということもあります。
その結果、過剰敬語となり、更にはその過剰敬語がいつのまにか間違いでなくなるということもあるでしょう。
でも、現時点では、『おっしゃられる』に違和感がある人が多いように思います。

姥 桜
日 本
143
先日、友人が「皇族は謙譲語を使わないと思うけど、どうなんでしょう。」と言っていました。
私ははっきりした考えがなかったので、「そうだねぇ。どうなんでしょう。」と
曖昧な返事をしました。
で、どうなんでしょうか。よろしくお願いします。

皇族の方々のお話を、余り注意をして聞いていないのですが、
皇族には身分の違いがあるので、自分より身分の高い皇族には、謙譲語を使っておられると思います。

美智子皇后は、国民に対しても『私ども』という謙譲語を使っておられるのを聞いたことがあります。
天皇陛下も他国の王族に対してのスピーチで『私ども』を使っておられました。
その王族の言葉に通訳されると、謙譲語は消えてしまうのでしょうが・・・・・。

今まで余り関心を持って来なかったのですが、これからは注意して聞いてみたいと思います。

big-go
日 本
142
日本生まれ、日本育ちの大学1年生です。
先日、卒業式にて「おめでとうございました」と
祝辞を締めた来賓の方がいらっしゃいました。
「おめでとうございました」は日本語として正しいのでしょうか?
ご解答よろしくお願いいたします。
結論から言いますと、意見は分かれるでしょうが、私は違和感を持ちません。
私の意見は次の通りです。

『た』がつくと、英語教育の影響からか『過去形』だと思ってしまいがちです。
日本語の『た』は、動作が完了したことを表すのであって、
それがたまたま現在を中心に考えたとき、『過去形』になるということもあります。
 
過去形でない例: 明日の朝、起きたら電話してください。
 
過去にあった動作が今も状態として残っている例: 曲がった道を進むと、私の家は右手にあります。
『曲がった道』は、過去に曲がって作られて、今も曲がっていることを示しています。
 
フィギュアスケートの選手が、演技後のインタビューで、
「素晴らしい4回転ジャンプでしたね。」 「ありがとうございました。」 と答えていました。

友 子
日 本
141
職場でお客様に電話で話すときに、どのような手順や経緯で業務を進めるか、
内容を説明する際、私が無意識に使っていた表現です。

『~するかたちとなります。』は誤りでしょうか?
具体例ですが、次のようになります。

『~の訂正が完了した後に書類をご用意するかたちとなります』
『お客様から必要書類が届き次第、こちらで準備させていただくかたちとなります』

会社で先輩の方からそんな間違った日本語を使うのは
社会人としてはずかしいと言われました。
ご回答いただければ、大変ありがたいです。
もし、別の言い方をするなら、と考えてみました。
 
①『~の訂正が完了した後に書類をご用意いたします』
②『~の訂正が完了した後に書類をご用意することになります』

①『お客様から必要書類が届き次第、こちらで準備させていただきます』
②『お客様から必要書類が届き次第、こちらで準備させていただくことになります』
③『お客様から必要書類が届き次第、こちらでご準備いたします』  等

何年か前、『させていただく』という表現がおかしいという議論がありました。
でも今は、それほどおかしいとは言われなくなりました。
むしろ、『させていただく』を付けないと、
敬意が足りないような不安感があるかと思えるほど、乱発されていることもあります。

最近、『~するかたちとなります』が使われていておかしい、という意見を聞くことがあります。
『~するかたちとなります』は、何年かするとおかしいと言われなくなるか、
消えてしまって使われなくなるか、今のところ分かりません。
 
シンプルな言い方が好きな私は、
①『~の訂正が完了した後に書類をご用意いたします』
③『お客様から必要書類が届き次第、こちらでご準備いたします』を選ぶかな?
と思いますが、
『職場でお客様に電話で話すときに、どのような手順や経緯で業務を進めるか、
内容を説明する』場合は、どちらも友子さんの言い方にそれほどの違和感はありません。
 
友子さんに助言なさった方に「では、どのように言えばよいのですか?」と聞いてみてください。
とても参考になると思います。



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