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文の構成(13)
松 永
日 本
130
「た形+とき」「た形+ら」
駅に着いたとき電話してください。
駅に着いたら電話してください。

上記の2つはどちらも使えるように思うのですが。。。
昼ごはんを食べたとき、すぐ出かけます。
昼ごはんを食べたら、すぐ出かけます。

上記は「た形+とき」は使えないと思うのですが、この違いはどこにあるのでしょうか。
私は、「駅に着いたとき電話してください。」に、やや違和感を覚えます。
「駅に着いたら電話してください。」の方が自然な日本語のように思えます。

『とき』の時制ですが、 〜たとき、〜していたとき 過去
〜辞書形+とき、〜ているとき 習慣
〜辞書形+とき 未来 となります。
「駅に着いたとき、雨が降っていました。」
「ご飯を食べていたとき、電話がかかってきました。

「薬を呑むとき、水が必要です。」
「お酒を飲んでいるとき、とても幸せです。」

「買物に行くとき、声をかけてください。」

『〜たとき』を未来で使うとき、
 時制を表す副詞が入ると不自然さが緩和される。
「今度買物に行ったとき、私にもそれを買ってきてください。」
「明日、駅に着いたとき、電話してください。」
「明日、昼ごはんを食べ終わったとき、すぐ出かけてください。」


 (『食べた』は、食べている最中かともとれる場合もあるので、『食べ終わった』にしました。)

『た形+ら』は、未来の動作が完了していることを示す表現ですから、
「駅に着いたら、電話してください。」
「昼ごはんを食べたら、すぐ出かけます。」 ともに、自然な日本語になります。

中 西
日 本
129
「ご注文を辞退させていただきます。」という言い方は正しくないのでしょうか?
辞退とは謙譲になり問題ないように思うのですが、
この場合の辞退は何かおかしいと指摘をされ悩んでいます。
宜しくお願いします。
『ご注文』とのミスマッチではないでしょうか。
『辞退する』は、他人から勧められたことが受けられないときに使います。
『ご注文』は勧められたことではありません。
「ご注文は、お受けできません。」だと自然だと思えます。

山 嵐
日 本
128
相撲の結びの一番で、「ばんかくも取り進みましたるところ、・・・・。」
と行司さんが言っています。この「ばんかく」とはなんですか。
友達に聞いたら、友達も「なんなんだろうね?」と言っていました。
『ばんかく』ではなくて、『番数』ではないかと思います。
相撲の取組のことを『番』と言うようですね。

香 港
日本語歴:5年
127
いま、「〜次第で」という文型を勉強していて、
いろいろな辞典を調べました。

そして、ある文型辞典にこういう説明が書いてあった:
『「国によって文化や習慣が違う/人によって考え方が違う」のように、
人間の意志を越えたところにある客観事実や現象には
「〜次第だ」が使えません。
つまり、人間の意志で左右できることにだけ、「〜次第だ」は使われます。
やり方によって(O次第で)、早くもできれば遅くもできる。
教師によって(×次第で)教え方が違う。』

が、別の辞典にこんな例文が書いてあった:
「作物の出来具合はこの夏の天気次第です。」

でも、「夏の天気」も「作物の出来具合」も
人間の意志で左右できないことじゃないのですか。
どうしてこの例文で「次第」が使えるのですか。
そして、人間の意志で左右できることの定義はなんでしょうか。
この点ではちょっと分からなくなってしまいました。
教えていただけませんか。
『国の文化や習慣』『人の考え方』は、 長期的に見れば変わるかもしれないけれど、
ある意味固定的なものです。 一方、『夏の天気』は変動するものです。

『〜次第』は、人間の意志を越えたところにある客観事実や現象には使えないけれど、
『物事とか事柄の成り行き』には使えるという説明で、どうでしょうか。

香 港
日本語歴:5年
126
きょう「〜ことだから」を習いました。
ちょっと分からないところがあります。
「時間に正確な彼女のことだから、もうすぐ来ますよ」のように、
人の名詞を接続すると、あの人の性格や行為特徴から、
後の事情を推量しますと私の先生が教えました。

それは分かりましたが、もし人の名詞でなく、
ほかの名詞や動詞を接続したら、どう理解するか、
またどんなニュアンスを持っているか、
考えて考えてちょっと分からなくなってしまいました。

例えば:
1. 何しろ一刻を争う時のことだったから、
上司の判断を待っている余裕はなかったんです。
2. 救急活動は人命にかかわることだから一刻を争わなければならない。

私はこう理解します:
「ほかの理由でもなく、そのことだから・・・」
それは 正しいかどうかは分かりません。どうなんでしょうか。
月さんが例を出された『ことだから』ですが、月さんのおっしゃるように考えるのも良いと思います。

月さんが出された例文二つは、両方とも「〜ことです。だから〜。」と置き換えられます。
前件であることがらを述べて、そのことが原因・理由となってどうであるかを後件で述べています。
月さんの先生がおっしゃった例とは、内容が違いますね。

栗尾根
日 本
125
台湾で1年半中国語を学んで帰国しました。
在台湾当時言語交換していた学生からメールで
質問を受けて悩んでしまいました。
質問は日本語能力試験の過去問(?)に関してです。

中田さんは、去年の国際バイオリンコンクールで優勝した[   ] 、
初めて人々に知られるようになった。
 1 ことで     2 ことなら    3 ことには    4 ことだから

「なぜ 4 ことだから は選べないのか、1と4とはよく似た感じだ。」
と言うのが私が受けた質問です。
ネイティブの感覚としては
[   ]に入るのは 1 ことで 以外にはあり得ないのですが、
それがなぜなのかです。
「中田さんは、去年の国際バイオリンコンクールで優勝した[ことだから] 、
初めて人々に知られるようになった。」は変な文です。
ネイティブは絶対言わないと思います。
言語というもの、数学のように全てが理論で説明できるものではありません。
規則の過剰一般化などから生まれた誤用がたくさんあります。
例外のない文法は、かなり少ないと考えています。
日本語能力試験では、あんまりヒネクレタ問題は出なくて、
骨太で紛れが少ない用法のものが出るように思います。

という観点から、次のように説明なさってはどうでしょうか。
『ことだから』は、まず一番の用法としては、次のように使われます。

名詞 ことだから 本当のことだから、仕方ありません。
ナ形容詞 ことだから 嫌いなことだから、続くように努力しています。
イ形容詞 ことだから 健康に良いことだから、続けようと思う。
動詞 ことだから 終わったことだから、忘れましょう。

全て「〜ことです。だから〜。」の形に変えられます。
例:本当のことです。だから仕方ありません。

ですから、4は不適だ!でどうでしょうか?

桜 井
日 本
124
中国人留学生Tさん(二級合格者)に
ある本の漢字の単語を別紙に振り仮名と意味を書いて送りました。
Tさんは一生懸命 感謝と敬意をこめたメールをくれました。
「中の単語 僕にとってはすごく役に立っていただいて
心から感謝いたします。」
彼の気持ちを損なわないように、
もう少し自然な文章に直して返信しようと思っています。

「中の単語 僕にとってはすごく役に立っていて、心から感謝いたします。」
「中の単語 役立たせていただきます。
すごく有り難く心から感謝いたします。」

彼の文章でも気持ちは十分くみ取れるのだから、
このままにしておこうかな、
いや 話し言葉はとても上手だと思ったけど、
文章は問題が多いこれも一つのチャンス と思ったり、
(他にも歴然とした間違いがありそれは訂正しました。)
元の文章に少しでも近い文章 ほかにないでしょうか。
以前、外国から来ている企業の研修生を教えていたときのことです。
彼から自分で書いた文章を直してほしいと頼まれました。
私は、彼が書いた文章を損なわないように、
彼が今まで学んできた日本語を生かすように心がけて直したのですが、
彼がその文を上司に見せたところ、大目玉をくらいました。
「日本語の先生は何を教えているのだ。」と呆れられました。

上司の方がが直した文は、元の文とはかけ離れていて、
年配の日本人が書いたと思える立派なものでした。

日本語学習者さんが書いた文を直すとき、私はついつい慎重になってしまいます。
でも、これは直した方が良いと思います。

Tさんの感謝の気持ちがよく伝わります。
でも、問題は『いただく』の使い方ではないでしょうか。
これを機に、『いただく』の用法を理解してもらいたいですね。

他に訂正する文としては、次も考えられます。
「中の単語、僕にとってすごく役に立つようにしていただいて、心から感謝いたします。」

細かいことですが、『僕にとっては』の『は』はいらないですね。
『は』があると、「僕にとったは役に立つけれど、他の人にとってはどうだか分からない。」
と言っているとも受けとれます。

まぁ、でも、今回は 『いただく』の用法を理解してもらうことの方が大切に思えます。

グェン
ベトナム
日本語歴:10年
123
日本語の表現について、伺いたいのですが、
ある例文に
『日本では、綿織物や麻織物などの天然繊維が喜ばれている。』
と書いて あります。

この例文の『喜ばれている』という意味なのですが、
わたくしなんかは「消費者に愛用される」と思いますが、
それでよろしいかと教えていただけないでしょうか。
はい、良いと思います。
他には、『好まれている』『歓迎されている』などの表現も良いかと思います。

グェン
ベトナム
日本語歴:10年
122
「〜なくなろうとしている。」という表現についてうかがいたいのですが、

ある文書に「オフィスから、書類がなくなろうとしている。」
と書いてありますが、どう理解していいか分からなくて、

わたくしはただ、事件のようなことで、
「書類がオフィスからなくなったのではないか」という風に把握しています。

間違っているかどうか教えていただけませんか。
『〜なろうとしている』というのは、近未来を表しています。

これだけの内容では、はっきりしたことは言えないのですが、
多分、文書を紙に書いたものを書類と言うのだとすれば、
「近い将来、文書は紙に書かないで、コンピューターの記憶媒体に記憶させるようになる。
それで、オフィスから書類がなくなる。」ということではないでしょうか。

kouiti sakakura
日 本
121
慣用についてお尋ねします。

何か物事を理解した時「理解が深まる」と言う言いかたをします。
「理解を進める」と言う言い方があるそうですが
どの様な時に使うのでしょうか。
日常生活ではまず使わない言い方だと思うのですが、
この進めると言う言い方はある事について理解した事を前提として
次に進むと言う意味でしょうか?
対比の関係では、次のようになります。
『理解が深まる』→『理解が進む』
『理解を深める』→『理解を進める』

『理解を深める』『理解を進める』で考えると、
やはり『理解を深める』という表現が多いと思いますが、
特に慣用表現ということではなくて、状況に応じての使い分けだと思います。

『理解を進める』と少しニュアンスが違うかもしれませんが、
『理解を広める』『理解を広げる』なども、私には違和感がありません。

『理解を進める』は、おっしゃるような用法もあると思いますが、
文脈により、個人の感性により、いろいろあるとお考えになって、
要は、筆者が何を意図しているかを読み取ることではないでしょうか。



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