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表記関連


助詞関連(11)
渋 谷
日 本
110
「私の命にかえても」という例文と「私の命をかえても」という例文の中の
「に」と「を」で何が違うのかと問われたのですが
これはいったい何が違うのでしょうか。
他にも「に」と「を」が両方当てはまる文がいろいろありますが
私は動詞によって決まってくると思っているのですが
どんな動詞の時に両方あてはまるのでしょうか。
『○○を ◎◎に かえる』というように
『かえる』は、『を格』と『に格』の両方をとりますが、
どちらかが省略されていることも多いですね。
『を格』は変える対象、『に格』は変化の結果を示します。
「私の命をお金にかえても、借金は払います。」
『私の命にかえても』の方ですが、
「子供の命を私の命にかえても、救います。」
これでは、子供を殺しても自分は助かりたいと誤解されることもあるかもしれません。
「私の命にかえても、子供の命を救います。」
だと意図がはっきりします。
『命にかえても』は、『命と引き替えてもいいから』という慣用句だと
考えた方が良いのではないでしょうか。

『に』と『を』が両方当てはまる文という意味がよく分かりません。
『を』と『に』の順序を問題にしていますか?
例えば、「加藤さんは嫌な仕事を同僚に押しつけた。」だと
「加藤さんは同僚に嫌な仕事を押しつけた。」もOKになるのですがーー。

Akari
日 本
109
助詞についてご意見をお聞かせいただけると幸いです.
(1) 「鉄鋼企業に関連した広範囲のサービス部門で従事している労働者」
と言う場合,「・・・のサービス部門に従事している労働者」 のほうが
自然な気がするのですが,どうなのでしょうか?
(2) 「比較する」の前の助詞についてなのですが,
「〜に比較して」という言い方についてはどう思われ ますか?
私としては「〜と比較して」が自然で,
別の言い方として 「〜に(〜と)比べて」がある,
思っていたのですが...
(1) 『そこでそういう状態でいる』という意味で、 私も『に』だと思います。
といいますか、『従事する/している』の助詞は、ずっと『に』を使ってきました。
『で』を使うと、違和感があります。
(2) 私も自分が使うとしたら、『〜と比較して』です。
『〜に比較して』と人が使っているのを聞くと、ほんの微かに違和感を覚えます。
『〜に(〜と)比べて』の場合は、 『に』でも『と』でも違和感がありません。
『〜に比較して』という言い方がどのくらい受け入れられているのでしょうか。

日本語調査結果(118)]をご覧下さい。

プリン
日 本
108
友人に「のに」と「ても」の違いについて聞かれたのですが、
うまく答えられなかったので、質問させて下さい。
まず、大きな違いとして、「ても」は仮定的な条件を言うときに使えて、
「のに」は使えないことがあげられます。

これはわかるのですが、わかりにくいのは、
「実際にあったこと、
したことから予測されない事が起こった事を述べる場合」です。
これは「のに」「ても」双方で使えるはずなのですが、
例えば 1) 薬を飲んだのに、熱は下がりませんでした。
薬を飲んでも、熱は下がりませんでした。

でも 2) 彼は行くと言ったのに、来ませんでした。
彼は行くと言っても、来ませんでした。

×
1も2も実際にあったこと、したことで、
後に続くのは予測されなかったことです。
2の場合どうして「ても」はつなげないのか、説明できないのですが。
ご質問いただいた内容は、今まで考えたことがないものです。
『ても』の用法に、『逆接の仮定条件』『逆接の確定条件』がありますが、
ご質問は『逆接の確定条件』をどう考えるか、ということかと思います。

『のに』を使った文で、『ても』を使った文に書き換えられないものは他にもありそうです。
そういうことをじっくりと考えてみたことがないのですが、
とりあえずはご質問いただいた「彼は行くと言っても、来ませんでした。」が
なぜおかしいのか考えてみました。

曲者は『〜と言っても』ではないかと思います。
2)ですが、次のようにすれば、おかしくありません。
* 彼は行くと言っても、彼女は来ませんでした。
つまり前件と後件の主語が異なればおかしくありません。
*
(*
*
*
母は腰が痛いと言っても、病院に行きませんでした。
母は腰が痛いと言いながら、病院に行きませんでした。)
私が足が痛いと言っても、母は信じてくれませんでした。
祖母に病院に行くように言っても、なかなか腰を上げませんでした。
(×)
(○)
(○)
(○)
上記3例文中2例文、 前件と後件の主語が異なるものが自然に感じられます。
次の文は、前件と後件の主語が異なってはいますが、
天気予報の『晴れ』はその時点では未定で、
『〜』の部分が『確定』でも『意志』でもないので(×)になります。
*
*
天気予報では晴れると言ったのに、雨が降った。
天気予報では晴れると言っても、雨が降った。
(○)
(×)
次の文はどうでしょうか。
習慣を表していると思えば、不自然には感じられません。
*
*
彼は行くと言っても、来ません。
母は腰が痛いと言っても、病院に行きません。
(○)
(○)
結論: 逆接の確定条件『ても』を含む『〜と言っても』を過去の文章で使うとき、
前件と後件の主語は異なる。
かつ『〜』の部分には、『確定したこと』あるいは『意志』等がくる。

Jayさんからご意見をいただきました。
「実際にあったことから予測されないことが起こった場合」というのが、ひっかかります。
基本に戻って「〜ても(逆接)」が成立するには「〜たら(順接)」がまずありきなので
(例)薬を飲んだら、よくなる。(一般的、普通)(仮定条件)
(例)薬を飲んでも、よくならない。(普通じゃない) だから
(例)薬を飲んだら熱が下がりました。(既定条件)(熱が下がったのは事実)
(例)薬を飲んでも熱が下がらなかった。
この論理で A(例)彼は行くと言ったら、来る。(仮定)
B(例)彼は行くと言っても、来ない。
問題の A'(例)彼は行くと言ったら、来ました。(不成立)
B'(例)彼は行くと言っても、来ませんでした。(不成立) どうしておかしいか?
「彼は『行く』と言う」の部分が既定条件になりえないからでは ないでしょうか。
だからAもA'も仮定条件としてしか捉えられないのではないでしょうか。
仮定条件として捉えた場合、後件に事実は持ってこられないと思います。

にゃのこ
日 本
107
私は日本語教師を始めたばかりです。
それで質問なんですが、
私が「なんか」を調べたところ、 (出典をメモるのを忘れましたが・・・)
「なんか」には代表例として取り上げる意味はない。
という説明だったのですが・・
その本によると、
×
ポタージュなんかあまったるいものが飲めるか
ポタージュなんかあまったるくて飲めるか
という例文で紹介されていたのですが。
私の頭の中では、
「なんか」 ・軽視 「なんて」 ・例示、代表例 ・軽視(驚きや意外など)
という整理になりつつあったのですが。
『なんか』と『なんて』に関して、助詞関連→Q19に私見が述べてあります。

ご質問の回答になるかどうかと思うのですが、
今回ちょっと外れて、一般論としてお話ししたいことがあります。

当サイトで行っている『日本語調査』の結果を見ていつも思うのは、
言葉の使い方で、日本人全員一致となるものなど、まずないということ。
びっくりする程意見が割れたりします。

自分の考えが果たして多数意見なのかどうか、心配しだしたらキリがありません。
また、多数意見だからといって、安心して日本語指導の現場に持ち込んで
それで良いというものでもありません。

それではどうすれば良いかといえば、私は
『最後には、自分が持つ母語話者としての直感を大切にすること』だと思います。

にゃのこさんは、この件に関してご自分のお考えがまとまりつつあるのですから、
自信を持ってご指導に当たられるのが良いと思います。

t_kuroiwa
日 本
106
ボアンティアで日本語を教えています。
中国の人が、を、に、で、の使い方がよくわからないのです。
たとえば、「10時に東京駅で待ち合わせしましょう。」だと、
「に」と「で」がどうして入るのか、
わかりやすく説明するにはどうしたらいいですか?
ご質問の意味は、
「中国語には助詞がないので、中国人学習者さんには助詞の存在が理解しにくい。」
ということでしょうか。
もしそうなら、日本語は助詞を必要としている言語だということを
理解していただくしかありません。

それとも、ご質問の意味は、
「中国人学習者さんが、助詞の使い分けがわからないと言っている。」
ということでしょうか。
もしそうなら、時刻を表すときは『に』、動作を行う場所を表すときは『で』、
動作/作用の対象を表すときは『を』という具合に、1つ1つ覚えてもらって下さい。
あと、「この動詞にはこの助詞を使う。」というふうに、
動詞と助詞をセットで覚えてもらうのも良いと思います。

中国人学習者さんだけでなく、どの国の人にとっても
日本語の助詞は、難しいものの1つだと思います。

張さいこう
中 国
日本語歴:7年
105
「ので」と「から」の違いは
客観の原因、理由と主観の原因、理由においてであると
多 くの人が主張していますが、
実際はそうではないような気がします。
その証拠に[カラ] の次に主観の原因、理由、
[ので]の次に客観の原因理由もくるのです。
例を挙げればい くつも挙げられます。
それでは「ので」と[カラ]の違いは。。。。。
それに、最近日本人、特に日本の女性は
[ので]を使う人が増えましたとか。それは本当ですか。
もし、本当のことですればその原因は何だと思われますか。
もうひとつ、下の用例はみんな間違ったと思われますか
@
A
B
C
暑いので、窓を開けよう
もう間に合わないので、帰りましょう
聞こえないので、大声で言え
危ないのでそっちに行ってはいけません
お答えをお待ちします
》 それに、最近日本人、特に日本の女性は[ので]を使う人が増えましたとか。
》 それは本当ですか。

そうかもしれません。 ありえることだと思います。
その原因は、『ので』の方が『から』より自己主張が少ない感じがするからだと思います。
少し変な言い方をしていますが、助詞関連78もご覧下さい。

『から』と『ので』は多くの場合、置き換え可能です。
つまりどちらも使えるということなのですが、
雰囲気的に、『ので』の方が控えめだったり、 当たりが柔らかかったりするということです。
上記例文は、『から』でも『ので』でも使えます。

冠 野
日 本
104
学習塾で数学の指導をしておりますが、
先日、インストラクターの間で格助詞につい ての議論がありました。
格助詞については教科書・参考書によって書いてあることに
違いがあるようで、 話題になったのが
「や(並立をあらわす助詞)」を格助詞として扱うのか扱わないのかです。
が・の・を・に・へ・と・より・から については解るのですが、
「で」「や」も格助詞であると説明するテキストが多いようなのです。
格助詞は、それが付く語と述語の関係を表す助詞である
という風に理解していました。

(議論の内容は省略)

外国人向け日本語テキストには並立助詞という分類があるのですが、
教科書に並立助詞という言葉はありません。
今回の議論で、格助詞の定義さえ
曖昧になってしまうように思われたのも事実です。
どうやら、生徒たちの学校では、
10個の格助詞とその用法を丸暗記するように指導 しているようですが、
格助詞とは何かという説明は無かったようです。
理科や社会の単語はともかく、
国語の授業で丸暗記を指導するということは正直したくありません。
助詞の分類、あるいは格助詞の説明をするにあたって、
なにか解りやすい方法、例な どあれば、 教えいただければ幸いです。
学習塾の先生をなさっているということですので、 まずお話したいことは、
学校文法はある意味特殊なものだということです。
『間違いだらけの学校文法』という学者もいますし、
学校文法の問題点については、もう長く指摘され続けているように思います。

しかし、学習塾で教える文法は、文部省が考えている学校文法に則ったもので、
何はともあれ、試験で○がもらえるものでなくてはいけません。
ですから、迂闊にお答えができません。
私見を述べて、その結果入試に落ちたというようなこともありえるからです。

外国人が学ぶ日本語文法は、学校文法とは視点が違うものです。
外国人に日本語指導する場合、学校文法ではとても教えられません。
国文法にも外国人のための日本語文法にも、諸説あるようですが、
外国人のための日本語文法は、それなりに統一の方向には向いていようにと思います。

ここからは、私見です。
『や』の扱いには、次の二つがあります。
(1)格助詞とする意見(並立の格助詞と呼んだりします。)
(2)並立助詞とする意見
いい加減な言い方ですが、私はどちらでも良いと思っています。

お国ですでに日本語を学んできたレベルの高い学習者さんの場合は、
お国で学んだのがどちらか聞いて、それに合わせます。
日本で初めて日本語を学ぶ学習者さんには、
「二つ以上の文や言葉を並べるときに使う助詞です。」と答えて、
あえて格助詞であるか、並立助詞であるかは言いません。
もし、聞かれたら『並立助詞』だと答えています。

格助詞とは何かというご質問ですが、 [助詞関連]→Q8
私の考えが書いてありますので、よかったら、読んでみて下さい。
私も格助詞とは何か分からなくて、ある時期手当たり次第に人に聞いていました。
今は、自分の考えとして納得がいっています。
他にもQ9、Q22に関連したことが書いてありますので
こちらも単なる私見であることを踏まえて、お読みさい。

い ち
日 本
103
助詞の「を」と「が」 について分からない所がでてきまして
メールで質問させていただきます。
「〜っぱなし」という文法がありますよね。
やるべきことをしずに、そのまま放置して おくという文法ですけど
教科書の中に
「窓をあける → 窓があけっぱなしだ」という 練習問題があるのですが
この「窓をあける」の「を」が 「動詞ます形+っぱなし」になると
「が」になる理由が分からないのです。

最初は「自動詞」と「他動詞」の 問題かと思ったのですが
動詞が「開ける」なので他動詞ですよね。
それではこの「が」は何の「が」 なのでしょう??
そのほかにも


電気をつける
新聞をよむ
服を脱ぐ


電気がつけっぱなしだ
新聞が読みっぱなしだ
服がぬぎっぱなしだ
などがあって少し混乱しています。
『っぱなし』が付くのは他動詞だけとは限りません。
自動詞に付く例としては、次のようなものがあります。
『話しがもつれっぱなし』『扇風機が回りっぱなし』 『喧嘩で負けっぱなし』など

ですから『動詞ます形+っぱなし』→『名詞』だと考えたらよいかと思うのですが、どうでしょうか。

tokotti
韓 国
日本語歴:3年
102
トトロ を 見ていたら、 めいちゃん が 「お姉ちゃんのバカ」と言った。
さつき も 「メイ の バカ」 と 言った。
この ”の” は 何?
「お姉ちゃんはバカ」とは なぜ 言わない?
( A )の( B )。
と、人のことを悪く言うときの慣用的用法だと思います。
Aは『人』、Bはその人の持つ欠点等。
(欠点といっても発話者の独断だったりしますけど。)
ばか、まぬけ、泣き虫、大根足ーーー。
悪く言うといっても、愛情がこもっていたり、 甘えの感情が入ったりもします。

「お姉ちゃんはばか。」と言ってもかまわないと思います。
この場合、「お姉ちゃんはばかよ。」と『よ』が入ったりします。

因みにほめる時、例えば「お姉ちゃんは天才。」とは言っても
「お姉ちゃんの天才。」とは言いません。

と思いつつも、ほめるときにも( A )の( B )。の文型を使うのかと
考えてみました。今のところ思いつきません。

沢 田
日 本
101
仕事などで「2/10まで」「2/10じゅう」などと使うのですが、
【〜まで】の表す時間があいまいです。
【〜まで】というのは、2/10より手前(2/9じゅう)だと思っていましたが、
周囲の人と認識が違うようでした。
実際はいつのことを指すのでしょうか?
私は『2/10まで』は、2月10日いっぱいOKだと思います。
「支払いを明日まで待って下さい。」と言ったときは、
今日、あるいは明日中に支払うということでしょう。
「明日中に支払います。」と言ったときは、 今日は支払えないけれど、
明後日になる前に支払うという意味だと思います。

日本語調査結果(109)]をご覧下さい。



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