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助動詞関連リストいろいろ(1)】【いろいろ(2)】【いろいろ(3)表記関連


 助動詞関連(1)
Jay
日 本
10
「です」の敬語は「でございます」で、
「ですか?」の敬語は「〜でしょうか?」ということで正しいですか?
「でございます」を多用すると、白鳥麗子のようになってしまうんです。
普通に会社員として働くなら、
「でございます」 を社内の人に対して使う事はないんです。
例えば「今度の会議、月曜日の3時でどうでしょうか?」
「どうでございますか?」言ってもいいですか? 社内ではおかしいですよね。
『ございます』は、本来は『あります』の丁寧形です。補助動詞にもなります。
ここに本があります。
ここに本が置いてあります。
ここに本がございます。
ここに本が置いてございます。

ご質問の件は、上記とは別の用法についてですね。
『です』がどのようにして生まれたかは諸説あると聞いています。
ですが、ここでは次のように考えます。
『です』は、『だ』の丁寧形ですが、 『でございます』は、『です』の更に丁寧な言い方。
『ですか』を更に丁寧に言うと、『でございますか』となります。
「今度の会議、月曜日の3時でどうでございますか?」が社内でおかしいかどうかですが、
(私は、会社で働いたことがないので分からないのですがーー。)
上下差がとても大きい人間関係の場合は、ありえるのではないでしょうか。
滅多に使わないように思いますけれど。

『でしょうか』は、『ですか』より、ずっと柔らかい聞き方です。
そういう意味では、『丁寧』と言えると思います。
文法の説明と実際の運用では、若干の違いはあるように思います。

Kat
オーストラリア
日本語歴:8年
9
『そうだ』と『ようだ』の違いがよく分かりません。
どう違うのか教えていただけませんか。
用法はいろいろあるのですが、紛らわしい部分を表にまとめましたので、ご覧下さい。
注意点 (1)
(2)
『そうだ』の『伝聞』と『様態』では接続の仕方が違う。
『そうだ』は、[接尾語『そう』+だ]。 『ようだ』は、[名詞『様』+だ]。
このことを覚えておくと、『そうだ(伝聞)』と『ようだ(不確かな断定)』
の接続の仕方の違いが分かりやすい。

そうだ
伝聞 名 詞 明日は雨だそうです。 人、新聞、テレビ等から
伝え聞いたこととして
伝える言い方
ナ形容詞 彼は絵が上手だそうです。
イ形容詞 この辞書、とてもいいそうです。
動 詞 明日、雨が降るそうです。
様態 名 詞 ×(古文ではあったけれどーーー。)
ナ形容詞 あの人、まじめそうですね。 外観から見て、
そのような性質や
状態であるの意
イ形容詞 このケーキ、おいしそうですね。
動詞(1) この机、まだ使えそうだ。
動詞(2) 今にも雨が降りそうだ。 起こる直前のように見える状態
ようだ
不確かな断定 名 詞 事故のようですね。 話し手の経験や知覚から
判断、推測したこと
ナ形容詞 彼はお酒がきらいなようです。
イ形容詞 外は寒いようです。
動 詞 部屋に誰かいるようです。

中 国
日本語歴:11年
8
小説を読んでいるとき、
「人に押されるようにして、駅を出た」という文を読みました。
比況助動詞としての「ようだ」はいろいろな働きがありますが、
ここでの使い方はどんな使い方ですか。
同僚に、「方式」だと言う人がいますが、
それに「身を縮めるようにして」という文を例として説明しました。
この説明に完全には納得できないような気がしました。
はやり、詳しく知りたいのです。
例えば、ここの「ようにする」は「早く起きるようにする」の「ようにする」と
同じ使い方ですか。
この頁のQ5を、まずご覧ください。
『ようだ』の用法の分類の仕方は、1種類ではないようです。
文法書や辞書によって、微妙に違っていることが多いですが、
このご質問とQ5に関しては、私は[比喩=比況][例示][努力目標]に分類します。
[努力目標]というのは、私が勝手に作って使っている用語です。
「人に押されるようにして駅を出た。」
「身を縮めるようにして謝った。」
「早く起きるようにしている。」
比喩
比喩
努力目標
別の分類、別の考え方を持つ人もおられると思います。
同僚の方がおっしゃっている[方式]というのは、
今までに見たことがないし、よく分かりません。
でも間違いだということではないと思います。

き た
日 本
7
手紙や電話などで、『ご自愛くださいませ』 や
『お問合せくださいませ』 など、『ませ』 を使うことがありますが、
これは、女性しか使ってはいけない言葉 なのでしょうか?
以前、「平安時代(!?)頃は、女性がへりくだった意味あいで
使用していたもの だから、男性が使うのはおかしいのではないか?」
という意見がありました。
その後、いろいろ調べてみたのですが、
「ます」の活用形というような意味しかのっ ておらず、
未だに判明しておりません。 ぜひ教えてください。
日本語一般についてですが、 女性言葉、男性言葉の区別はあるにしても
近年では境界が混沌として、 男性も女性言葉を、女性も男性言葉を使う風潮があるようです。
とは言っても、今も女性の方が男性より丁寧な言葉を使う 傾向にあるように思います。
特に年配者では。

『ませ』についてですが、女性言葉であるとかないとかの 記述は、私も見たことがありません。
ここに書くことは私見です。
『まし』は、女性言葉のような気がします。 男性が話すのを聞いた記憶がありません。
『ませ』は、女性の方が多く使う言葉ではあっても、 状況によっては、男性も使うと思います。
接客業では男性も「いらっしゃいませ。」「お待ちくださいませ。」 など、『ませ』を使っていますね。
お寿司屋さんやラーメン屋さんでは「らっしゃい!」とか言いますけれど。

接客業でなくても、例えば自宅に上司を迎える場合、
男性でも「いらっしゃいませ。」と言うでしょうね。
例えば「お越しくださってありがとうございます。」 等の方が一般的かもしれませんがーーー。

『こうこ』とか『しゃもじ』とかは、室町時代の宮中で働く女房言葉だったと聞いています。
当時は、宮中に仕える女性しか使わなかったにしても、現代では男性も使いますね。
だから、仮に平安時代には女性言葉であったにしても、現代男性が使ってはいけない
とは思わないのですが、どうでしょうか。

日本語調査結果(77)]もご覧下さい。

かずみ
日 本
6
この間友人が次のようなことを言っていました。
「『いらっしゃいませ』とか『少々お待ちくださいませ』の『ませ』って何なの?
なくても意味が通じるのになんでついてるの?
抜くとぶっきらぼうな感じもするし一体『ませ』って何なの?」

私はあくまで勝手に考えただけで上で次のように説明を試みました。
『いらっしゃいませ』については上手く言えないが、
他の『少々お待ちくださいませ』『お確かめくださいませ』などの『ませ』は
『ませんか?』の省略形ではないだろうか。
失礼のないように相手の意向を聞くといったスタイルをとった
命令ではないだろうか。
『ませんか?』とはしているが、実際に断られたら困るので
『ませ』と略しているのではないだろうか。
私なりに考えては見ましたが本当のところはどうなんでしょうか。
「ませ」って何ですか?教えていただけるとありがたいです。  
『ませ』は丁寧の助動詞『ます』の命令形です。
でも、『ませ』(『まし』もありますね。)は
敬語性の動詞にしかつかないので、命令形といっても特殊です。
ですから、『ませ』ができた由来は仰るとおりなのかも知れません。
なるほど!と感じ入って読ませていただきました。

eriko
日 本
5
韓国人に質問されました。
”〜1重量屯あたり幾らか、というように計算します。”
という場合の”ように”は、例えば”花のようにきれいだ”の ”ように”と
どう違うのですか?
個人的には、少し用法が異なると思うのですが、
どのように 違いを説明してよいのかわかりません。
助動詞『ようだ』の用法ですね。
「〜1重量屯あたり幾らか、というように計算します。」は、『例示』で
一例をあげて、それと同様の事柄を表します。
「花のようにきれいだ。」は、『比喩』で、
似たような事柄をあげて、 物事の性質や状態を説明します。

これ、説明するの難しいですよね。
漢字圏の学習者さんには、『例示』『比喩』と漢字で示しただけで分かってもらえたのですが、
英語圏の学習者さんに、 日本語で説明してわかってもらおうと思ったら、
たいへんだったことがありました。

ryo_h
日 本
4
「〜したいです」と"です"が付いているのが最近気になってしようがありません。
これは正しい使い方でしょうか?
私自身は間違っていると思うのですが、 間違っているとすれば、
では、代りにどういう言い方が出来るでしょうか?
「〜したい」では確かにあまりに突き放した感じがします。
正しいか正しくないかは、 何に基づいて判断するかによってかなり違うものです。
人に聞いても、かなり意見が分かれるでしょう。
『〜したいです』ですが、私は日本語を教えるときは、正しいとして教えています。
今は、違和感がほとんどありません。
でも、日本語教師の訓練を受ける前は、違和感を感じていたような気がします。
いずれにしても、 『〜したいと思っています』なら、違和感がないのではないでしょうか。
『〜したいと思うのです』も良いかもしれません。
『〜たい』は、助動詞と考えるか、形容詞関連のグループに入れるか、
これも意見が分かれるところだと思います。
このご質問をQ&Aの助動詞のグループに入れるかどうか、悩みました。
因みに私は日本語を教えるときは、『〜たい』がつくと形容詞になると教えています。

びんさんから、ご意見をいただきました。

『〜したいです』のような、 形容詞(形容詞性述語接尾辞)基本形+「です」 に対して、
私も違和感を感じ続けています。
昔々は「〜しとうございます」とか「〜したくあります」とか 云ってたのを、
戦後、無理に現代の共通語に一本化矯正しようとした結果、
出来上がった言い方ではないかなぁ、と、 私は勝手に憶測しています。
適当な言い換え語はまだ見つけてません。永遠に見つからなさそうですね。
使わなければならない局面では、私の場合、 「〜したいところです」「〜したいのですが..」
などと、強引に別の文形に持っていってごまかす方向に動きますね。

日本語調査結果(54)]もご覧下さい。

中 国
日本語歴:5年
3
古典日本語の助動詞「なり」は現代語になると、「である」「だ 」「です」に
なっていて、連用形は 「で」 になっていますが、
連用形は古典語そのまま「に」で現れる場合があるのでしょ うか。
『だ』の連用形は『だっ・で・に』です。
『に』を使った例として、そうだ。→そうにちがいない。
『〜になる』の『に』は、一般に格助詞だとされていますが、
助動詞の連用形だという説もあります。

参考になりましたでしょうか。

千 早
日 本
2
中学ぐらいの頃、図書館で調べたのだけれど
いまいち納得が行かなかった事をきいていいですか?
食わず嫌い、はわかるんです。
食ふ、ず、嫌い、だから食べてもいないのに嫌いって意味ですよね?
でも負けず嫌いって、不思議な言葉だと思うんです。
負け、ず、嫌い、だと負けてない事が嫌い、になりませんか?
でも実際は「負ける事が嫌い」っていう意味に使っています。
負け嫌い、なら意味にあう気がするけれど、
そういう言い方は聞いた事がないし・・・
御存知でしたら教えて下さい。よろしくお願いします。
このお話、日本語教師養成校に行っていたとき授業の中で聞きました。
助動詞(古文)が違うということだそうです。
『食わず嫌い』の『ず』は、打ち消し。
問題はこちらで、 『負けず嫌い』の『ず』ば、実は『むず』で推量。
『負けず嫌い』は、『負けるだろうことが嫌い』。

聞いたとき、なるほどと思いました。

schun
日 本
江戸っ子の、「寿司食いねえ」というのを
文法的に説明するとどうなるのでしょうか?
問題は『ねえ』→『ね』ですね。
『食い』が連用形なので、 『ね』は完了の助動詞(古文)『ぬ』の命令形なのではないでしょうか?
完了の助動詞『ぬ』の用法の中に、
「命令形を用いて、確実に実行してほしい気持ちを伝える。」というのがあります。
これではないかと思います。

nishihiroさんから、ご意見をいただきました。

「〔補助動詞「なさる」の命令形「なさい」の転「なせえ」からさらに変化したもの。
「ねい」とも表記される。近世江戸語〕動詞の連用形に付いて、命令の意を表す。
…なさい。」だと思います。
「なさい」から「ねえ」「ねい」までの変化は以下のようになります。
nasai「なさい」→nasee「なせえ」→nsee「んせえ」→nee「ねえ」→nei「ねい」
気がつきましたので参考までお知らせします。



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