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『言う』の尊敬語は、『言われる』『おっしゃる』の二つです。
これを受身にした形『言われられる』『おっしゃられる』は存在しないように思います。
では、『申される』は、どうかと言いますと、
『申す』は本来謙譲語ですので、私は、やや違和感を感じます。
しかし、この『申す』を『言う』の丁寧語だとしてOKだという意見もあるようです。
現実に私の周辺にも『申される』を使う人がいます。
『申す』を『言う』の丁寧語として使う場合があることそれ自体は私もOKなのですが、
この場合はなぜかややひっかかります。
そして、仮に『申される』をOKだとしても、
この場合の『れる』は、
尊敬であって受身ではないように思います。
それで、私の結論なのですが、例えば
(1)「先生はそうおっしゃいましたが、そう言われても私は困ります。」
(2)「先生はそう言われましたが、そう言われても私は困ります。」
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というのが、適当だと思いますが、どうでしょうか。
前半は尊敬で、後半は受身です。
(2)は『言われる』を繰り返えしていて、意味の誤解を招く心配がありますので、
(1)の方が無難だと思います。 |
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