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副詞関連(3)
ともこ
日 本
30
日本語学校でボランティアを始めました。
いろいろな質問の中に「折角の使い方がわからない」との質問を受けました。
一つには、折角の後には
何か自分が期待していたこととは違う結果が起きると、教えたのですが
「折角のお料理がさめてしまった」と「折角料理したが、冷めてしまった」と
どう違うの?と聞かれ答えにつまってしまいました。
どう説明すると分かりやすいのでしょうか?

説明しようと思い、折角は副詞なのですが、
感じ的には「折角お料理したが、」のほうは
なんとなく料理をした人の努力を強調しているように思います。
「折角のお料理が、」のほうはそれに比べ、
お料理自体に折角が掛かっていると思うのですが。
あまり無責任に適当に自分がその言葉から感じるニュアンスで
間違ったことを教えたくはありません。
文法的に何か違いがあるのでしょうか?
「折角のお料理がさめてしまった。」は、
この料理を作った人が誰なのかこれだけでは分かりません。
話者かも知れないし、話者以外の人が作ってくれたものかもしれません。

「折角料理したが、冷めてしまった。」は、 この料理を作った人が話者であると明確です。

ある意味『無責任に適当に』も構わないと思います。
ともこさんのご意見を読ませていただいて、ナルホド!と思いました。
でも、詳しく教えるばかりが親切だとは限りません。
私は、「この料理を作った人が話者なら、違いはない。」と言うでしょうね。
日本語教師養成校時代に先生から伺ったお言葉、
「どれだけ教えるかも重要だけれど、どれだけ教えないかも重要で、
その見極めが難しいけれど、大切だ。」を、今も時々反芻しています。

水澤恵子
日 本
29
程度副詞”たくさん”の位置について教えてください。

@りんごがたくさんあります。 ◎ 教科書で取り上げられている。
Aたくさん の りんごがあります。 
Bたくさん りんごがあります。

@ ”たくさん”という副詞は、
”あります”という動詞を修飾(?)しているので動詞の前におく。
A は、りんごを”たくさん+の(副詞+の)”で
修飾しているのでしょうか。
英語のa lot of apples を直接訳したような感じで、
私はあまりこの形を使いません。
B は、Aの”の”を省略した形でしょうか?
それとも、@の語順を変え、”たくさん”を文頭に持ってきて、
”たくさん”を強調しているのでしょうか。

私自身、話すときはBを使うことが多いんです。
これは、間違った日本語でしょうか。それとも、
話し言葉で助詞を省略してしまった例でしょうか。

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私自身、語順を気にせず、また助詞を省略して話すことが多いです。
普段使い慣れないAの形には、なんだか違和感を感じてしまいます。
それは、正しい日本語を話していない、
書いていないということから来るのでしょうね。
水澤さんからのご質問は、
日本語教師によっても意見が分かれるところだと思います。
要は、学習者さんに負担が少ない説明であって、
日本人が違和感を持たない日本語を習得してもらえるかどうかだという気がします。

Aの説明ですが、水澤さんのご意見もいいでしょうし、
私の知人の日本語教師は、少々乱暴だけど
『たくさん』は、この場合は、名詞であると説明しています。
私もそれもいいかな、と思っています。
そのうち、『たくさん』は名詞としても辞書に載るときがくるかも知れません。

「たくさんのりんごがあります。」は、やや違和感がありますね。
「たくさんのご応募、ありがとうございました。」は、全く違和感がありません。
『たくさんの』を使った場合、やや違和感があるものと、
そうでもないものとがありますが、
そこまで言うのは、学ぶ側にとって煩雑すぎるでしょうから、
やや乱暴ではあっても、とりあえず『たくさんの』はOKだとしています。

Bに関しては、『語順を変えて強調』説を、私はとっています。

水澤さんが正しい日本語を話していない、書いていないなんてこと
ないと思います。そもそも『正しい日本語』って、なんなんでしょうね。

S K
日 本
28
「り」で終わる副詞について質問します。
「こそこそ」「ぱくぱく」「ひょこひょこ」「ぽちゃぽちゃ」
などの言葉を副詞にすると、
「こっそり」「ぱっくり」「ひょっこり」「ぽっちゃり」のように、
最初の部分「こそ」「ぱく 」「ひょこ」「ぽちゃ」の間に小さい「っ」が入って
最後 に「り」がつくものがあります。

また、別のタイプは、「のろのろ」「ふらふら」「きらきら」が変化して
「のろり」「ふらり」「きらり」という副詞になり ます。
繰り返している部分がひとつだけで、最後に「り」がつくというパターンです。

また、別のタイプは、「ふわふわ」「のびのび」が変化して
「ふんわり」「のんびり」と変わるものです。
繰り返している言 葉の間に「ん」が入って、
最後に「り」がつくというパターンです。

私は、り副詞のでき方について三つのパターンを出しましたが、
こういう場合は、その三つのパターンのうちのどれになるか
というような規則はあるのでしょうか?
『り』がつくことで、 繰り返しの動きが1回きりの動きになります。 これが基本です。

『っ』や『ん』が入る場合は、
『っ』や『ん』のすぐあとに来る子音によって 『っ』が入ったり、『ん』が入ったりします。
つまり、破裂音や破擦音がすぐ後に来ると『っ』が入り、
両唇音がすぐ後にくると『ん』が入るということです。

環境が整えば必ず『っ』や『ん』が入るというわけではないし、
例外もたくさんあって、あくまで、そういう傾向があるということです。

直純 西村
日 本
27
形容詞にかかる副詞が、 「とても」「かすかに」といった程度副詞でなく
状態を示す状態副詞であり得るか、ということを考えています。
下記 の場合はどうでしょう?

病的に青白い肌
微妙に近い回答
奇妙に同じ顔(の他人etc.)

文法というよりは、コロケーション(言う/言わない)の問題なのでしょうか?
お示しの例ですが、さらっと読んだときはアレッと思い、
読み返して、ああ、そういう意味か!と思いました。
最初持った違和感の程度は、この三つの例の中で微妙に違っています。

『程度副詞』か『状態副詞』かという点は、意見が分かれるものもあるので、さておき、
本来の副詞の主な働きは、『連用修飾』です。
『副詞+形容詞(形容動詞)+名詞』という形に違和感を持つか持たないかは、
場合によるだろうし、個人差もあるでしょうが、
違和感を持つ人の方が多いだろうと思います。

彼女の肌は、病的に青白かった。
二人の回答は、微妙に近かった。
二人の顔は、奇妙に同じだった。

とすると、違和感を持つ人が減るでしょうね。
(上記の文は手直しが必要でしょうが、公式通りに変換しました。)

康さんから、ご意見をいただいております。
「病的に/微妙に/奇妙に」は形容動詞(な形容詞)と考えるべきではありませんか。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
日本語指導の文法は、これが正しいと
唯一無比のものが決まっているわけではない、と私は思っています。
学習者さんにとって負担が少なく、
かつ日本人からみて違和感のない日本語が習得できるような方法を
工夫しながら指導しています。

ナ形容詞の用法は、名詞を修飾する場合とナ形容詞文になる場合だけを指導し、
『ナ形容詞の連用形』というのは、『副詞』として指導しています。

それが、正しい文法であるとか、
康さんのお考えが間違っているとか言っているのではありません。
「形容詞が活用して連用形となり、副詞の働きをする。」と教えるのも
教える側が教えやすければ、それも良いかと思っています。

矢 野
日 本
26
普段何気なく使っている言葉でふと気になる表現がありますので
ぜひ教えてください。 それは、「わざと○○する。」という表現です。

実は我が家で、雨の日に部屋の電気がついていたので
父に「電気はわざとつけてるの?」ときいたら父の機嫌が 悪くなりました。
嫌味のつもりはぜんぜんなかったのですが、
そういう風に受け止められるのかとハッとしました。

例えば職場の会議室に誰もいないのに電気がついていた場合
これからいらっしゃるお客さまのために
意図的につけている可能性も充分あります。
そのときに、たとえば担当者や上司に対し
「電気はわざとつけているのですか?」と尋ねると失礼になるのでしょうか?

今まで全く気にもとめなかったのですが、父との一件で不安になりま した。
もし失礼になるとしたら、どのような表現が適切でしょうか?
ぜひ教えてください。
なぜ、お父様が機嫌を悪くされたのでしょうか。
『わざと』の言葉の中に、『必要ないのに』とか 『電灯代がもったいない』とか、
非難の気持ちをお感じになって、機嫌を悪くされたということでしょうか。

『わざと』と似た意味の言葉に『わざわざ』があります。
この二つを比べてみると、私は『わざと』の方が非難の気持ちが薄まっているように思います。
私も、『わざと』を、特に非難の気持ちはなくて、
単に『意識して』『分かっていて』くらいの気持ちで使うこともあります。

「わざと○○する。」は、必ずしも失礼になるとは思わないのですが、
人間関係によっては、避けた方がいいかも知れません。

職場での人間関係をご心配なら、
「電気はお客様のためにつけてあるのですか?」 ときけば、無難でしょうね。
「電気を消してもいいですか。」ときけば、
「あっ、いや、お客様がいらっしゃるから。」とか、「あっ、どうぞ消して下さい。」とかの
返事になり、問題は起こらないように思います。

や ぎ
日 本
25
韓国の方とランゲージエクスチェンジをしているのですが、
味についての「すっきり」と「さっぱり」の違いがわからない
という質問がありました。
私的にはあまり違いを感じないのですが・・・
どのような例えがわかりやすいでしょうか?
「すっきり」というと、「喉ごし、すっきり」という
ビールの宣伝文句くらいしか浮かびません・・・

普段、なにげなく使っている言葉って説明を求められると難しいですね。
よろしくおねがいいたします。
こういうご質問をいただくと、今まで私自身が考えたことがないので、
泥縄で考えてお答えすることになります。
実はよくわかりません。
あまり違いがないようにも思えますが、とりあえず、思いつくままに書いてみます。

すっきり 爽快感がある/味に濁りがない
さっぱり 味がくどくない/油っこくない

爽快感 例えば、ビール等の炭酸飲料を飲むとき感じる心地よい刺激のこと。
味に濁りがない 例えば、黒糖は美味しいが雑味もある。つまり味に濁りがある。
和三盆は、すっきした甘さの砂糖だと言える。
味がくどくない 甘すぎたり、辛すぎたりしないで丁度良い味加減である。
油っこくない 油や脂肪が多くない、あるいは、全く使ってない。
油や脂肪が使ってあっても、それと感じさせない。

はしもと せり
日 本
24
日本語教科書の文章ですが、
「(どこそこまでの道順の説明の文章)〜、もう一度説明します。」
というのがあって、
この「もう一度」というのは「また」と入れ替え可能か?
と言う質問を受けました。この文で「また」はおかしいですよね。
「また」の場合だと、
「わからなかったら『また』説明します」と言うようなら使えると説明しました。

そうなると「また」は少し時間が経過した後に、ふたたび。
「もう一度」はこの道順の説明が終了したら
間髪要れずすぐに説明を再び繰り返す。
ということでしょうか?

しかし「また」と「もう一度」は入れ替え可能なときが多いですよね。
たとえば「もう一度韓国に行きたい」「また韓国に行きたい」などなど。
『また』、『もう一度』をこれからのことについて使うとき、
『また』は、時間が経過したとき使い、
『もう一度』は、時間が経過したかしないかに関係なく
使えるのではないでしょうか。

ですから、
「わからなかったらもう一度説明します。」の『もう一度』を
『また』に置き換えると、意味が違ってくる場合もあると思います。

時間が経過したときのことを述べる場合は、『もう一度』と『また』は、
入れ替え可能だと思います。

Truong Thuy Lan
ベトナム
日本語歴:6年
23
日本語の副詞はなかなく上手く使えません。
すみませんが、「ともかく」と「とにかく」の違いを教えていただけませんか?
『ともかく』も『とにかく』も同じ意味でどちらを使っても 構わない場合が多いです。
(1) 軽く無視するときはどちらも使いますが、
私は『ともかく』の方を多く使っています。
「江戸時代ならともかく、いまどき何を言っているのか。」
「結果はともかく、検定試験を受けてみるつもりです。」
(2) 『何はともあれ』の意味では、どちらも使いますが、
私は『とにかく』の方を多く使っています。
「電話をかけたけれど出ないので、とにかく実家に行ってみました。」
「クラシック音楽は退屈だなんて言わないで、とにかく聴いてみましょう。」
(3) 『なにしろ』『なんてったって』の意味では、『とにかく』を使います。
『ともかく』は使えません。
「とにかく今日は寒い!」
「とにかくあの人に頼むしかない!」
(1)と(2)は、どちらを使ってもOKですが、
どちらを使うことが多いかは 人それぞれだと思います。

romi
日 本
22
最近またおかしな表現を耳にしました。
みな、スイスに長いのでまあ、日本語がちょっと???となるのは
仕方ないのですが、気になりますね。
でも、友達には「それはヘン。」とも言えず、悶々。
ちょっと書いてみますね。
1)最近、XXさんダイエットやめたらメキメキ太って元に戻ったみたい。
2)あのくらいの世代って、頑固として自分の意見を変えないよね。
いかがでしょう。
まあ、自分も人のことは言えないのだけども、
いろいろと気になる日本語は耳にする機会が多いかもしれません。
『メキメキ』は、進歩・成長が速いときに使う言葉ですが、プラス感覚で使いますね。
ダイエットしても元に戻るのはマイナスですから、1)の使い方がおかしく感じられるのでしょう。
『頑固として』は慣用語『断固として』の間違いだと思うのですが、
でも『頑固として』は、気持ちが良く伝わりますね。

外国生活が長くなると、日本語がおかしくなってくると、別の方からも聞いたことがあります。

akie
日 本
21
「ずいぶん」「かなり」「けっこう」の違いってあるんでしょうか。
英語で調べると、どれも「pretty,fairly」の意味になっています。
日本語検定2級はずいぶん難しいです。
日本語検定2級はかなり難しいです。
日本語検定2級はけっこう難しいです。
このようにどれを使っても、ほとんど同じ意味だと思うのですが、
私としては「かなり難しい」という言い方が、
(同じ難しいというにしても、その度合いが)
一番であるような気がするのですが、
どうでしょう?樹さんはどう思われますか?
これはかなり個人差があるでしょうね。
私は『けっこう』が一番やさしくて、あとの二つでどうかな?
と思ったのですが、うーーーん。
『ずいぶん』が一番難しいかな?
きっと意見が分かれるところでしょうね。

『ずいぶん』は、単に『程度がはなはだしい』だけだけれど、
『かなり』と『けっこう』には、『思いのほか』という気持ちが、若干入るんじゃないでしょうか。
『かなり』と『けっこう』では、『かなり』の方が程度がはなはだしいように思います。



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