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副詞関連(4)
日 本
40
2時間続きのある講義を受けているのですが、
間の休み時間になると先生が、
「とりあえず休憩にします。」とおっしゃることがあり
何かひっかかります。

違和感を持つ理由が自分でもわからないので、
『とりあえず』の用法の説明をしていただけると幸いです。
『とりあえず』の主な用法は、
(1)すぐに、さっそく
(2)まず第一に    が挙げられます。

お示しの使用例は、(2)の用法が更に発展したもので、
「継続して講義したい内容はたくさんあるけれど、休憩時間がきたので
第一にしなければならないこと、つまり休憩にします。」となって、
先生としては、いささか残念な気持ちをお持ちではないのでしょうか。

私見ですが、特に問題ない用例だと思います。

風 見
日 本
39
私は台湾の塾で日本語を教えています。

「毎日 10時に寝ます」
「毎日+時刻」という言い方をするときは
間に「の」が入りませんがどうしてですか?と聞かれています。
「毎朝、毎晩」も「の」がつきません。

中国語では「毎日の10時に寝ます」という言い方があるので
聞かれたのだと思います。

「毎日の朝、毎日の昼」は日本語としてはおかしくないと思いますが、
「毎日の10時に〜」というのはどうも不自然な気がします。
『毎日』『毎晩』『毎朝』のように、『毎〜』となる語は、
名詞として使われることもありますが、
お示しの例では、副詞として使われています。

ですから、『の』は入りません。

裕 美
日 本
38
私は、ニュージーランドのオークランドで、
将来日本に行きたい、日本に興味があるという生徒に教えています。
先日、「もう」と「まだ」の使い分けを初心者グループに指導しました。

その時に、
切符はもう買いましたか
ええ、もう買いました。
いいえ、まだ買いません。
いいえ、まだです。
切符は、まだ買いませんか
ええ、まだ買いません。
ええ、まだです。
いいえ、もう買いました。
という例文を使って、「もう」はalreadyにあたるので
過去のかたちで何かが完了したときに使われると説明したのですが、
その後に、例文で、
もう、帰りますか
ええ、もう帰ります。
いいえ、まだ帰りません。
いいえ、まだです。
と書くと、生徒から 「もう」なのに「帰ります」と未来の形が来ているではないか
との指摘を受けました。
改めて、そうだな〜と思い、考えました。
その結果、「もう」には、already(すでに)以外の意味もあるのではないか
というところにあたりました。

例えば、その1つ目は、
もう食べましょう。
もう帰ります。
もう待ちません。
これは、前の動作にうんざりしていて、それを止めて次の動作に移る場合。
この場合は、次の動作ということで未来の形になる。

2つ目は、
もうはじまりますか
もう来る頃です。
などのように「もうちょっとで」という意味を表す場合。 これも未来形。

3つ目は
もうすこし待ちましょう
と、これに付け足してという場合。 こちらも未来形。

4つ目は、
もう、馬鹿なこといってないで〜
と、これは何と説明していいのかわかりませんが・・・
会話のつなぎとして使われるものでしょうか?

考えられるのは、これくらいなのですが、
これ以外にも「もう」を 使う場合があるでしょうか?

同様に「まだ」についても英語のyetだから、
「○○ません」に繋がる と教えましたが、こちらも
まだ食べません
まだ買いません
の用法以外に、
まだ話したい
まだ飲みたい
のように「もっと」という場合もありますよね。
他の用法は、思いつかないのですが、ありますか?

「まだ」の時は、していないことなので、現在形がつかわれ、
過去が来ることはないと思っているのですが、
回想のような場合は、
そのときはまだ食べませんでした
のように使われますよね。
それ以外に、「まだ」が過去形と共につかわれることがあるでしょうか?
考察いただけるとありがたく思います。
日本語の言葉の意味を英語に対訳して示すのは、多くの場合、うまくいかないと思います。
一部は意味が同じということはあっても、
すべて意味が同じということは殆どないと思った方が無難です。
例えば、バナナ=banana ですけど。

対訳を与えることで、誤解を招くことが多々あります。 私は、英語での説明が苦手です。

用法の分類をいくつに分けるかは、人によってはいろいろかもしれません。
用法の分類は、自分で考えてもなかなか網羅することは難しいです。
自分で思いつく限り考えてみて、その後辞書とか文法書で確認なさったらどうでしょうか。
主な用法だけを挙げている人、細かく用法を分類している人等いろいろあって、
勉強になると思います。

『まだ』が過去形と共に使われるのは、回想のような場合以外、ないように思います。

桜 井
日 本
37
最近週一日本語留学生(米国)に絵本を使ってサポートしています。
(場所が教会で礼拝後なので)
洋書版を私は「あえて行こうとはしなかった。」と訳しましたが
その絵本の日本語版は 「しいて行こうとはしなかった。」になっていて
この場合どちらも使えると思いました。

あえて=とりたてて わざわざ わざと ことさら
しいて=無理して さからって

例文
彼女は分かっていると思うが、私はあえて忠告した。
彼女は分かっていると思うが、私はしいて忠告した。 ×
あまり親しくない人の結婚式にあえて行くこともないだろう。
あまり親しくない人の結婚式にしいて行くこともないだろう。
この天候にあえて登山するのは危険だ。
この天候にしいて登山するのは危険だ。
子供が嫌がっているのなら、あえて・・・・を習わすこともない。
子供が嫌がっているのなら、しいて・・・・を習わすこともない。
こっちのほうが近道だが、あえて緑の多い公園の周りの道を歩いた。
こっちのほうが近道だが、しいて緑の多い公園の周りの道を歩いた。 ×

両方使える場合は好みの問題でしょうか。
微妙なニュアンスの違いが気になります。
「しいて」のほうが「あえて」より
それにつづく言葉を強調する度合いが強いような気がします。

樹さんは、どうお考えでしょうか。
『あえて』も『しいて』も、困難な状況とか、反対とか、心理的抵抗がある中で、
ハードルを飛び越えて何かを行うときに使います。

○×△は、個人差もあり、個人でも時間差で違ったりしますが、
私も『しいて』の方が『あえて』より、飛び越えなければならないハードルが
微妙に高いように思えます。

どちらも使えるという場合は、個人の感性で選んでいるんじゃないでしょうか。

雪見酒
日 本
36
私は、日本語を教えているわけではありませんが、
知り合いの韓国の留学生から、時々質問されて苦労しながら答えています。
先日「ぽっかり浮かんだ月」とは、どういう意味なのか?と聞かれて
困ってしまいました。
日本人なら誰でも持っている感性のようなものを説明するには、
どうしたら良いでしょうか?
こういうことを聞かれると、答えるのが難しいですね。
今まで考えたことがないのですが、泥縄で考えてみます。

一般には、浮かんでいるように軽く見えるとき、あるいは本当に浮かんでいるときに、
『ぽっかり浮かんでいる』という表現を使います。
『ぽっかり浮かんだ月』という場合、月が本当に浮かんでいるのではないけれど、
『浮かんでいるように見えて、かつ軽く見える』ということではないでしょうか。

どういう場合に、『ぽっかり浮かぶ』というか、例を考えてみました。
浮かぶ場所 浮かぶモノ
空・空間 雲・月・太陽・山の頂上、アドバルーン、東京タワー
水中、海、湖 動物、島、船、流氷

冬 青
日 本
35
「多分」と「恐らく」の使い分けについて、
ふと思ったことがあるのでお尋ねします。
私は、「恐らく」は、不幸が起こる、
あるいは、望まないことが起こるという心配があるときに使い、
「多分」は、中立のときに使うのではないかという気がします。
「多分、今夜死ぬでしょう。」よりは、「恐らく今夜死ぬでしょう。」を
使うと思うのですが、どうでしょうか。

「多分彼は来ないでしょう。」
「恐らく彼は来ないでしょう。」

「来てほしい」気持ちが強くない。
「来てほしい」気持ちが強い。
と思うのですが、どうでしょうか。
「多分/恐らく、今夜死ぬでしょう。」という言葉が発せられるのは、
どういう状況なのかと考えてしまいました。
殺人の予告もありえるな、と思うのは考えすぎなんでしょうか。

冬青さんのお考えに合わない『恐らく』の使い方、
「毎日ジメジメしたお天気が続いていますが、恐らく明日は晴れるでしょう。」
といった『恐らく』の使い方に、私は違和感がありません。

「多分彼は来ないでしょう。」と「恐らく彼は来ないでしょう。」に違いがあるのかどうか。
違いがあると言われてみればそうかもしれない、とは思うものの、
私自身は、区別しないで使っているように思います。

かつては『恐らく』は、『恐れることは』の意味だったようですが、
現代では、『恐らく』と『多分』の間に、
ニュアンスの違いはなくなっているように思います。

あやめ
日 本
34
先日、日本語を勉強しているアメリカ人の知人に質問されました。
そのアメリカ人が、ある日本人に「どこの大学を出ましたか?」と聞いたら、
「一応○○大学です。」と答えたんだそうです。

このときの『一応』の意味について私が聞かれたわけです。
『一応』があるのとないのとでは、意味に違いがあるかどうか?
私には、答えることができませんでした。
なんとかうまく答えてあげたいので、よろしくお願い致します。
「一応○○大学です。」と答えた方は、『○○大学』が有名大学であるという
自信がおありなんだと思います。
無意識のうちに、ちょっと自慢のお気持ちがあるのでしょう。

こういう言い方は嫌なのですが、自分の出身大学が非有名大学だと思っている人は、
決して「一応◎◎大学です。」とは言いません。

流れ星
日 本
33
ドイツ人の友達とタンデムパートナーとしてメール交換をしています。
「当分の間」と「しばらくの間」の違いを教えて下さい。
「当分の間」の視点は「現在〜未来」にあり、過去表現には使わない。
「しばらくの間」の視点は「過去〜現在〜未来」にあり、
過去の表現にも使える。
この様に理解しているのですが、間違っているでしょうか?
『視点は「過去〜現在〜未来」にあり』というところでちょっと考えたのですが、
おっしゃっている通りだと思います。

ご質問から外れるのですが、ちょっと気になることを書きますね。
『当分の間』という言い方ですが、 『当分』だけで十分だという考え方があります。
本来『当分』だけで良いものを、『しばらくの間』に 引っ張られて、
『当分の間』と言うようになったのでは?ということです。
私の知人で『当分の間』は間違いだと言う人があるのですが、
しかし、誤用も多くの人が使うようになれば、
誤用が誤用でなくなるので難しいところです。
言語というもの、『間違っている』と断言するのはなかなか難しいことが多いです。
間違っているかいないか、人によって意見が分かれることが多く、
全員一致とはなかなかなりません。
そういうときにどうするか?
日本語母語話者としての自分の直感を信じるしかないと、思うことがよくあります。

ジョン
韓 国
日本語歴:1年
32
友達に、「これ借りてもいい?」とたずねたところ、
「別に、いいよ。」と答が返ってきました。
「いいよ。」と「別に、いいよ。」とでは、どういう違いがありますか。
「別に、いいよ。」の場合は、
ほんの一瞬迷ったというか、何か問題があるのではないかとまず自問自答して、
それから「いいよ。」と答えています。
『別に』は、後に『〜ない』という否定形がきます。
「別に問題ないよ。いいよ。」という感じでしょうか。

中村謙太
日 本
31
昨今「大変ありがたい」や「大変申し訳ございません」
という語をよく耳にします。
後者は明らかな間違いであり、
「まことに」という形容詞をつけることが正しいと存じております。
しかし、前者はどう解釈すればよろしいのでしょうか。

「大変」という語は程度のはなはだしさを表す語です。
非常に、またはとても、と言い換えることが出来ます。
「まことに」はほんとうにと言い換えられます。
よって言い換えた場合に
「大変」という言葉を「申し訳ございません」という語につけてみると
「非常に申し訳ございません」や「とても申し訳ございません」
となってしまいます。
一方「まことに」という語の場合には、
「ほんとうにもうしわけございません」となります。
私は未だ21年しか生きていませんが、
「非常に申し訳ございません」や「とても申し訳ございません」という表現を
耳にしたことがございません。
以上の理由から、私は申し訳ございませんという語の前には
「まことに」をつける表現が正しいと存じております。
一般論として、言葉を言い換える場合、
言い換えできるときと言い換えできないときとあるでしょう。
常に100%ととは、なかなかいかないものです。

意見が分かれるところだと思いますが、
私は、「大変ありがたい。」や「大変申し訳ございません。」に違和感を持ちません。
「まことに申し訳ございません。」の方が、伝統的な日本語だとは思いますが、
「大変申し訳ございません。」もOKです。

「非常に申し訳ございません。」「とても申し訳ございません。」は、やや違和感があって、
「非常に申し訳なく思っています。」「とても申し訳なく思っています。」
だと、違和感がありません。
「とても申し訳なく思っています。」は、映画『たそがれ清兵衛』の中で聞きました。
最初、アレッと思ったのですが、何度か聞いているうち違和感がなくなりました。

正しいとは、どういうことか考えてみると、いろいろあります。
(1)その言葉を使ったとき、聞いた人が意味を取り違えない。
(2)その言葉を使ったとき、聞いた人が不快な思いをしない。
(3)その言葉を使ったとき、聞いた人が違和感を持たない。
(4)例えば、文部科学省などで、正しい日本語だと決めている。

ご質問の趣旨は、(1)(2)ではないように思います。
(3)だとすると、結構個人差があるのではないでしょうか。
(4)については、分かりません。

なんとも答えにならない答えで、申し訳ありません。



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