|
私見ですが、日本語を学習している初歩の人に、
「私は走っている。」という場合の『私は』の『は』は、
主語を表していると言っても、
とりあえず問題ないと思います。
でも次の文を比較してみてください。
「私は走っているときも、考え事をしている。」
「私が走っているときも、考え事をしている。」 |
『は』を使った文は、 『走っている人』も『考え事をする人』も『私』です。
この文の『は』は、「私について話ますよ。」というメッセージです。
ですから、文の最後まで話題は『私』です。
こういう『は』で表す物事を主題と言います。
『が』を使った文は、 『走っている人』は『私』ですが、
『考え事をする人』は『私』ではありません。
この文の『が』は、次に来る『走っている』としか関連がありません。
こういう『が』で表す物事を主語と言います。
『日本語には主語がない』という考え方ですが、
省略されている場合もあるでしょうし、
『は』で導かれる文は、主題はあっても主語はないという考えもあるでしょう。
全く主語がないとする考えは、
主語があるという文法論とは別の文法論を展開さなさっている方のお考えなのでしょう。
学者の数だけ日本語論があると言われている日本語文法です。
いろいろな考えがあるのでしょうが、
結局は自分にとって納得のいくものを選んでいくということになるでしょう。
最後のご質問ですが、私は日本語を考えるとき英語とは全く切り離していますので、
何ともお答えできないのですが、
吉川さんのお考えで文法論を展開なさってみてはいかがでしょうか。
英語圏の学習者さんにとって理解しやすい文法というのも、役に立つだろうと思います。 |
|