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文の構成(9)
流れ星
日 本
90
「〜して、」と「〜し、」の違いを教えて下さい。
ドイツ人のメール友達からのメールです。
「去年から家庭教師を雇って、毎週日本語を勉強して、
今年からあなたとメールのや り取りをしています。」
そこで、「去年から家庭教師を雇って毎週日本語を勉強し、
今年からあなたとメール のやり取りを始めました。」と訂正してあげました。
するとその友達から『「勉強して、・・・。」と「勉強し、・・・。」の違いを
教え て欲しい」』と言われました。
私なりに考えてみた結果、「〜て、〜て」では、同じような表現の繰り返しになってしまい、
幼稚な感じになっ てしまうので避けたほうが良い。
むしろ、「〜て、〜て」と繰り返すよりも「雇って、」の句点を取ったほうがスッキ リする。
「勉強して、」と「勉強し、」を文法的に説明すると、
「勉強して、」; 動詞「勉強する」の連用形+「て」。
「勉強し、」 ; 動詞「勉強する」の連用中止形。 で、良いのでしょうか?
意味にはほとんど違いは無く、
中止形の方が書きことば的だと思うのですが、どうな のでしょうか?
日本人が書いた文章でも、よく考えると少々変だと思うことがあります。
自分の書いた文章でも、後から読み返すとアレッと思うことが多々あります。
意味さえ通じれば、あまり重箱の隅をつつかず、読み流すことが多いのですが、
流れ星さんのお友達は、『日本語の勉強のため』という目的をお持ちです。
ということで、その線に沿って考えてみましょう。
まず、『〜て、〜て』の文型ですが、これは『順次動作』を表します。
例文:朝起きて、歯を磨いて、顔を洗って、ご飯を食べて、仕事に行きます。
順次動作の文型の勉強だとはっきりさせて、次のようにしたらどうでしょうか。
いろいろ考えられますが、一つの例です。
「去年家庭教師を雇って、それから毎週日本語を勉強して、
今年あなたとメールのやり取りをしています。」
『毎週日本語を勉強する』とは、どういうことなのだろうか?とも思いますが、
『毎週決まった曜日に、家庭教師の先生と勉強している』ということなのでしょう。
おっしゃる通り『〜て、〜て』の文型は、ある意味幼稚な感じがなきにしもあらずですが、
まぁ、この際は目をつぶったらどうでしょうか。
そのドイツの方がどんな文法で日本語を学んでおられるかを、まずお聞きになって
その上で文法解説をなさった方が良いと思います。
外国の方が勉強する日本語文法と私たちが学生時代に学んだ学校文法は別物で、
しかも日本語文法は、幾通りもありますから、
学校文法での説明は、分かって貰えないかもしれません。
『〜して、』と『〜し、』の違いですが、
『〜して、』は会話で使われることが多く、『〜し、』は文章で使われることが多い
と説明なさったらどうでしょうか。
流れ星
日 本
89
ドイツ人とメール交換をしている日本人女性です。
先日、ドイツ人の友達に
「日本では、お正月におせち料理が作られます。」とメール したところ、
『動作主「〜に(よって)」は、書かなくても良いのですか?』と聞かれました。
確かに動作主は省略されています。
「なぜ?」と聞かれても、
「常日頃からこの様に表現している」としか 答えることが出来ません。
例えば、「私は父に叱られた」と言う文であれば、
動作主「父に」が文中にあります。
友達にどの様に説明してあげればよいのでしょうか。
日本語は、言わなくても分かることは省略します。
お正月におせち料理を作るのは日本の風習ですから、 動作主は特定の誰かではありません。
あえて言うなら『一般的な日本人』となります。
もっとも最近は、家庭でおせちを作らないで デパートで買ったりしますね。
そうなると、動作主の問題が発生しそうです。
とにかく、日本語は言わなくても分かることは省略するのだと、理解してもらってください。
chuang connie
台 湾
日本語歴:4年
88
私の質問は「〜やすい」と「〜っぽい」です。
例えば、「忘れやすい」と「忘れっぽい」。
例文
(1)最近いろんなことを忘れやすいので、書き留めておくことにしました。
(2)最近いろんなことを忘れっぽいので、書き留めておくことにしました。
(3)今の人はなぜか小さいことでも怒りやすい。
(4)今の人はなぜか小さいことでも怒りっぽい。
意味が違いますか。それとも誤用なところがありませんか。
例文は、四つとも意味は分かります。
違和感があるかないかについては、個人差があると思います。
僅かな違和感なのですが、一応白黒はっきりさせて、私の見解を述べますね。
(1)○
(2)×→最近いろいろと忘れっぽいので、書き留めておくことにしました。
(3)○
(4)×→今の人はなぜか怒りっぽい。
動詞に『〜やすい』『〜っぽい』をつける場合の使い分けは、
なかなか明確にしずらいのですが、少し例を挙げたおきます。
A社のテレビは、壊れやすい。
A社のテレビは、壊れっぽい。
○
×
秋の天気は、変わりやすい。
秋の天気は、変わりっぽい。
○
×
惚れやすい性格
惚れっぽい性格
○
○
飽きやすい性格
飽きっぽい性格
△
○
楊
中 国
日本語歴:1年半
87
例文:お金を中心とした経済学という学問もあるということです。
ここの「とした」の意味は何ですか、教えてください。
自分の理解は「としての」、「という」の意味に似ています。
いろいろな状況があると思いますので、例を引いてみます。
例えば:『土地活用としての賃貸マンション』
『土地活用』の方法はたくさんあるけれど、
その方法の一つに『賃貸マンション』があるという意味です。
例えば:『川柳というお茶』
『川柳』がお茶であると知らない人に説明するときに使います。
『お金を中心とした経済学』は、『お金を中心としている経済学』と同じで、
その経済学の中心はお金であるという意味になります。
豚ねる
日 本
86
現在、アルバイトで台湾で日本語を教えています。
過去に日本語を教えた経験はありません。
相手の方は現地人で中級レベルです
普通に会話をしている時に質問され、慌ててしまいました・・・・
『子供を幼稚園に迎えに行ったら、先生に呼ばれてしまいました。』
っと話したら、変な顔をされたので、
『子供を幼稚園に迎えに行った時、先生に呼ばれてしまいました。』
っと言ったらば、通じたのですが、 『たら』 と『時』 の違いは?
っと聞かれて、答えられませんでした
『たら』を使うと、
『迎えに行ったこと』が原因で『先生に呼ばれてしまいました』となり、
『迎えに行ったこと』に何か問題があるように、聞こえます。
『とき』を使うと、
たまたま『迎えに行ったとき』に『先生に呼ばれた』となります。
『呼ばれてしまいました』と『しまいました』が入っているので、
その学習者さんは、更に『変な顔』になったのではないでしょうか。
実際問題として、私たち日本語母語話者は、『行ったとき』の意味で『行ったら』と言うことがありますけれどー。
ジョン
韓 国
日本語歴:1年
85
「北海道へスキーに行けるために、アルバイトをしています。」という文で
『ために』は間違いで、『ように』を使うように言われました。
どういう規則で、『ために』と『ように』を選べばいいんですか。
『行ける』のように可能形を使う場合は、『ように』を使い、
『行く』のように辞書形を使う場合は、『ために』を使います。
「北海道へスキーに行けるように、アルバイトをしています。」
「北海道へスキーに行くために、アルバイトをしています。」
た け
日
本
84
「する」「させる」でどっちの表現がいいか迷っているものがあります。
A:机を隣の部屋に移動する。
B:机を隣の部屋に移動させる。
AもBも、どちらでもいいような感じがしますが、どちらが普通の表現でしょう か?
A:私が机を隣の部屋に移動する。(机を運ぶのは『私』)
B:息子に机を隣の部屋に移動させる。 (命令するのは『私』、机を運ぶのは『息子』)
というように内容が違うと考えるのが一般的で、どちらも状況により普通の表現ではないでしょうか。
た け
日
本
83
CPUはデータをハードディスクに記憶する。
と書いたところ、「データを記憶するのはハードディスクだから
CPUはデータをハードディスクに記憶させる。
CPUはデータをハードディスクに格納する。
CPUはデータをハードディスクに書き込む。 にすべきだ。」と言われました。
A「CPUはデータをハードディスクに記憶する。」と
B「CPUはデータをハードディスクに記憶させる。」について、
記憶する主体をハードディスクと考えればBの表現でいい感じがしますが、
ハードディスクを単なる場所と考えればAでもいいような感じがします。
Aの表現はおかしいのでしょうか?
パソコン雑誌に
「(パソコンの)ハードディスクに記憶する」という表現があったので、
「ハードディスクに記憶する」という表現は普通の表現と思っていました。
パソコン雑誌では、主語は省略されていて、主語が私なのか、
パソコンなのか明確ではないのです。
特許の場合、外国に出すこともあり、主語を明確にしないと翻訳できないので、
「CPUはデータをハードディスクに記憶する。」としていました。
主語がなければ
「データをハードディスクに記憶する。」でもいいかな、という感じがしますが、
主語をCPUにしてしまうと、「CPUはデータをハードディスクに記憶させる。」
の方がいい感じもします。
ハードディスクが単なる場所なのかどうかで、意見が分かれるところでしょう。
私はコンピュータに詳しくないのでよく分からないのですが、
ハードディスクは単なる場所以上のもののように思えます。
「CPUはデータをハードディスクに記憶させる。」
の方が、落ち着きが良いように思います。
しかし、『私は』が主語だとすると、「データをDVDに記憶しています。」という言い方をします。
こういう言葉の使い方って、単に慣れの問題ではないかとも思います。
いずれにしても、近年になって使われるようになった表現で、
落ちつくのには、時間がかかるのではないでしょうか。
木 下
日 本
82
私は今フィリピンで日本語教師をしている木下と申します。
みんなの日本語33課を教えるにあたり、
この「いう」をどのように説明したらいいのか分からず困っています。
「〜と言います」は英語話者にとってはsayで置き換えられると思うのですが、
「〜という意味です」の場合は置き換えられるものがないと思うのです。
そこで副詞のこう、そう、ああ、どう+いうの時はsayの意味ではなく
引用を表す特に意味のない「いう」だと説明してしまってもいいものか迷っています。
意味がないといってしまうのもちょっと抵抗がありまして
相談させていただきました。
学習者は「〜と言います」のあとに「という意味です」を学習するので
たぶんこの「いう」が気になるのではないかと思うのです。
もしかしたら何も疑問に思わずに日本語ではこう言うんだと
すんなり受け入れてくれるかもしれないのですが・・・。
でも私としては逃げのような気もしますし。
いろいろと調べてみたのですが、 あまりこのことに触れている記事もみあたりません。
意見をお聞かせいただければと思います。
『〜といいます』を、私は次のように導入します。
学習者さんが、私の家に電話したとき、 私が直接電話に出たら、
「もしもし、○○です。先生、こんばんは。」
私ではない知らない私の家族が出たら、
「もしもし、○○といいます。先生お願いします。」
(『申します』を導入するかどうかは、状況判断します。)
花の絵カードを数枚見せて、
「これは、桜です。」(桜は、ほとんどの学習者さんが知っています。)
「これは、オミナエシという花です。」(オミナエシは、ほとんどの学習者さんが知りません。)
つまり共通認識があるかどうかがポイントです。
共通認識がない場合には『〜といいます』を使うと指導します。
ドミートリー
ロシア
日本語歴:3年
81
文の構成」関連のA68で例文として次の文章が載っています:
*昨日の紅葉狩りは、雨は降るし、道路は渋滞するし、散々でした。
これは過去にあったことの話なので、
「雨は降ったし、道路も渋滞したし」のほうがもっと正しいじゃないかな
と思っておりますが、どうでしょうか。
ご説明をお願いいたします。
日本語の時制は文末で表すという決まりがあります。
『散々でした』と文末が過去形(完了形)になっているので、『雨は降るし、道路は渋滞するし、』
と非完了形にします。
ロシア語とこの点が違うところだろうと思います。